こんにちは。寅さんです。
世界一のヘッジファンド(AUM: $150B)であるBridgewaterのCEO、Ray Dalioさんの「株式市場はバブルなのか(Stock Market Bubble?)」というレポートが公開されました。
参考になったので、和訳して纏めました。
ご参考にしていただければ嬉しいです。
まとめ
- 過去最大のバブルを100%だとすると、現在は77%
- 「Emerging Tech株」はとてつもないバブルであるが、S&P500の時価総額に対しては、約3%の時価総額にすぎない。
- 高値、底値を当てるためのレポートではなく、今後3〜5年の株式市場の収益を予測するためのレポートである。
レポート内容
バブルを決定する6つの指標があり、それらを数値化して比較する。
1910年からのデータで、指標別に最も高かった時期を100%として、現在を測る。
①伝統的な測定方法での価格の高さ
1920年代 大恐慌
1990年代末 ドットコムバブル
を100%とすると、82%程度とのことです。
PER等で測っている可能性が高いが、はっきりと記載されていなかったです。
②利益の成長、債券の利回りに対して株価の高さ
「株価が未来のキャッシュフローから割引されているが、それが持続不可能な形でなされているのか」
1930年代、2020年代よりは低いとのことでした。
77%
③初めて株式市場に入ってきた人々の数
95%
ロビンフッド等で初めて株式投資を始める人が増えていますから、高いのも納得です。
④市場の強気具合
ドットコムバブルよりは低いです。
84%
IPOの数も過去最高レベルとのことです。
⑤レバレッジ投資の多さ
80%
ドットコムバブルよりは低いです。
下記のオプションのVolumeも高いです。
⑥バイヤー(企業)が前倒しで購入した度合い
設備投資、M&Aなどだと認識しています。
15%程度
他のバブルと比べるとかなり低いですね。
結論:①から⑥を合算すると、77%程度
2007〜2008年のリーマン・ショックは60%程度だったのに、起きました。
結論としては、「Emerging Tech株」(注:どの株なのかは明言せず)はとてつもないバブルであるとのことです。
また、バブルでない株もあるとのことです。
上記指標からバブルと考えられる株の時価総額は
Top1000社の時価総額に対し、約5%
S&P500に対し、約3%
FANGのような大手のテック株は、バブルではないと解釈しました。
(それらを含めると3%にならない)
また、これらの指標は、タイミングを測る用途ではなく、今後3〜5年の株式市場の収益を予測するのには意味があるとの記載もありました。
バブルでない銘柄への投資は続けていくとのことです。
寅さんの所感
直近1週間は、小型テック株から大型の景気敏感株へのローテーションが起きているように見えます。
NIOのような利益も出ていない会社の株価が1年で11倍になったり、ちょっと怖いです。だからと言って、投資しないわけにもいかない。バランスが大事ですね。
もはや安全資産とも考えられるFANGのような大手株以外のテック株は、ポジションを減らすことも検討します。
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