こんにちは。寅さんです。
Leuthold GroupのJim Paulsenさんが語る、今後のテック株の展望です。
和訳して纏めました。ご参考にしていただければ嬉しいです。
まとめ
- 金利が上がる際に、平均的に株価が少し下がるのは事実であるが、年間で考えると、15%ずつ成長していた。また、第2次世界対戦以降と同じ、最高の経済成長をする見通しである
- 金利がもっと上がらなければ、株価は下がらない
- テック株は、好景気にレバレッジを受ける景気循環株と中小規模の企業に比べれば相対的に弱いが、深刻に下がるとは考えていない。一部保有し続けるべきである。
インタビュー内容
レポーター:
債券の金利に関して話したいです。10年満期の国債の金利は上昇し続けていて、今年中に2%までいきそうです。株価が耐えられるのでしょうか。
Paulsenさん:
最近、私は1900年度まで追跡して、すべての月の株価の推移に関して分析しました。10年満期の国債金利を基準に、3%以下に下がった月と、3%以上に上がった月で分けて分析しました。
金利が上がる際に、平均的に株価が少し下がるのは事実です。
金利が3%以下に下がった月は、過去を見ると25%程度に過ぎません。金利が上がっても平均的に見て、株価も上昇していました。年間で考えると、15%ずつ成長していましたから。
現在の状況が珍しい訳ではないです。
我々はユニークな金利状況の中にいます。(注:初めてという意味)
金利が上がっているのは事実です。
また、これ以上マイナス金利の危険がないという確信も持てます。
このような状況は株価が上がるのに役に立ちます。
また、考えるべきは、今回我々は最低金利から回復しているだけではなく、同時に第2次世界対戦以降と同じ、最高の経済成長をするということです。現在の予想は、GDP成長率が4.8%に達するということです。
私が予測するには、すべての災難支援金を投与したら、8%に近い成長を見せることも可能だということです。
このような経済成長率と、1.5%程度の金利がある状況なら、株式市場を引き下ろすことは出来ないと見ています。株価が下がるためには、金利を更に上げる必要があります。
レポーター:
先程のお話は、0%の利子の状況で、テック株のバリュエーションが高く評価され、投資家によっては高すぎるのではないかという疑問を生じさせています。
ここで質問です。金利が2%になれば、テック株に問題になるのでしょうか。
S&P500のITセクターが下落する状況で、80%である場合は、S&P500自体が下がりました。
この資料は1989年からのデータを統合したものです。
Paulsenさん:
はい。私が見るに、来年までテック株は大きく伸びることはないと予想します。
お金が全体の市場へ移る可能性もあります。中小企業、景気循環株、海外マーケットの方が上がりそうです。
しかし、私はテック株が深刻に下がるとは考えていません。テック株は堅調であり、今のような上がり続けることがなくなるだけだと思います。
このような好景気は、テック企業にとっても手助けになると思います。テック企業が高い成長率を維持したとしても相対的に弱く見えると思います。好景気にレバレッジを受ける景気循環株と中小規模の企業に比べるとですね。
簡単に整理すると、私なら、テック株を一定部分保有します。
当分は下がるかもしれません。しかし、景気循環株が再び下がる時に、テック株を持っていたことに感謝することになるでしょう。
寅さんの所感
長期投資のテック株はホールドしつつ、景気循環株・小型株へ資産をローテーションすることを検討します。
去年市場が下落する際に伝統的なディフェンシブ銘柄より、Googleの方がディフェンシブだったことを考えると、ホールド自体にそこまでのリスクがあるとは思えません。
小型株へのローテーションのタイミングを見計らいつつ、景気循環株へのローテーションを進めようと思います。
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