【インタビュー】Ray Dalioが語る ー 現在のマーケット、支援策、ビットコイン、富裕層への課税に関して【3月26日公開】

インタビュー

こんにちは。寅さんです。

世界一のヘッジファンドのBridgewaterを率いる、Ray Dalioさんのインタビューです。

3月26日公開のインタビューで、現在のマーケット、支援策、ビットコイン、中国、富裕層への課税に関して語ります。

ご参考にしていただければ嬉しいです。

まとめ

変動性に関して

経済の脈拍が遅くなれば、医者であるFED、財務部が対応

政府はお金を発行できないため、FRBからお金を借りて、ばらまいている

1933年3月5日にも今回のような景気支援策があった

マーケットにお金が豊富になりすぎて金融資産に影響を与え、変動性が大きくなっている

景気支援策の規模に関して(大きすぎるのか)

場合による

多くの人々が必要としているから

むしろ、貧富の格差の方が大きすぎる

インフレーション

2種類がある

・需要と供給によるインフレーション

・通貨インフレーション

1970年代、政府がお金をばらまき、他の資産にお金が流れ、その資産の価値が上がった

通貨インフレーションに対しては懸念がある

債券を嫌うようになる

債券を売る

債券の価格が下落(=金利が上昇)

FEDは金利を上げて、債券の魅力を上げる(=経済には悪影響)か、下げ続けるかを選ぶ必要がある

新しいパラダイム

2020年は、1933年、1971年に肩を並べるイベントだったのだろうか

2020年が投資のパラダイムが変わった年

(金GOLDをおすすめ)

バリュー株へのローテーションに関して

成長株→バリュー株へのローテーションは続く?

10年満期国債の金利情報は続く?

成長株にお金が流れていたが、

コロナでバリュー株は比較的に安定した投資先ということが再認識され、バリュー株にお金が流れているように思える

ただ、再び成長株にお金が流れる可能性もある(支援金が成長株流れる可能性がる)

富裕層への課税(Wealth tax)

資産に対して課税

マーケットがどのように反応するかにのみ興味がある

資本主義に友好的なのか否か

寅さん
寅さん

お金のばらまきによりインフレーションは来るということですが、どのくらいの速度で来るかが大事で、誰にもわからないことだと思いました。

成長株→バリュー株へのローテーションも、支援金によって流れが変わる可能性はあるということです。

Ray DalioさんのBridgewaterのように分散投資するしかないですね。

インタビュー内容

  • Ray Dalioの紹介

約50年間、ヘッジファンド業界の億万長者で投資の伝説

26歳でBridgewaterを設立、現在1500億ドルの資産を運用する世界一のヘッジファンドに成長

Ray Dalioにコロナの支援策が株式市場に及ぼす影響について質問します。

また、米国政府がビットコイン禁止規定を作るか否かに関して、

そして、富裕層への課税に関しても議論します。

レポーター

今年の変動性が大きい

その理由はなんでしょうか。また、これからどのように進むと予想されますか?

Ray Dalio

単純に考えればいいと思います。

ご存知の通り、経済の脈拍が遅くなれば、

政策の立案者が医者のように患者に刺激と衝撃を与えるのと同じ減少

彼らは、多くのお金を発行し、現在も発行しています。

全体の規模の5倍から7倍の規模です。

政府にはそのようなお金がなく、発行も出来ないので、

お金を借りるしかないということです。

しかし、FRBはお金を発行することが出来ます。

莫大な支援策の観点で考えると、1933年3月5日の状況と同じということです。

これにより、実質の金利が悪くなり、お金の価値が下がり、

多くの金融資産の変化をもたらします。

このように価格が上昇すると、未来の期待収益率が下落するので、

債券、その他の安全資産の収益と近づき始めます。

ここまでが、我々が今経験していることです。

国内の状況をみると分かると思いますが、

ドルも同じです。

金、ビットコイン、その他の資産もそうです。

全世界の流動性が高くなるということは、

今需要と供給に関する質問をするべき時期に来ているということです。

最も大きな問題は需要と供給に関してです。

大きな負債を売らなければならないです。

これをどのように解決するか

需要は付いてくるのか、

FRBが貨幣をもっと刷るのか

これらが急ぎの問題です。

レポーター

まずは、支援策に関して

政府の支援金が現時点では多すぎると考えていらっしゃるのでしょうか。

Ray Dalio

どのような用途で使われるかによって、

多すぎるという意味が変わると思います。

需要と供給に関しては、確かに多すぎます。

はい。これに関して説明します。

多すぎると考える理由としては、

多くの人が、多くのお金を急ぎで必要とします。

需要面を考えると、多すぎると思うほど、多くのものがあります。

ご存知の通り、貧富の差、機会の格差など、イシューになっている多くの格差があります。

私が働いているここでもそうです。

私の妻が、コネティカット州で、孤立した学生と共に働いています。

高校生がとても厳しい環境にさらされています。

彼らの状況と、編成された予算を見ると分かると思いますが、

助けが必要なところはまだまだ多いです。

そこにニーズが無いと言っているのではありません。

源氏手でシステムがきちんと動いているかを見ようということです。

これだけの需要供給を作り出すと仮定すると、

それに伴うリスクと費用も考慮すべきということです。

よって、マーケットの観点で見ると、とても大きい問題です。

レポーター

このような社会的問題を緩和し、除去するために、

まず多くの支援金を提供して、

先に支援、後の処理を進めなければならないというお話ですね?

Ray Dalio

はい。結局債務のために、何かが起きると思います。

誰かがお金を借りる、その債務を使用するとする場合、

そのお金で生産性を作り出せるかが重要です。

最終的にそのお金を返せるようにです。

もちろん、生産性を向上させ、借りたお金を返す場合もあるでしょう。

しかし、返せない場合が発生します。

そうなれば誰かがその対価を払うことになります。

これを返す人は債券、現金の所有者になるでしょう。

その債務が生産性を向上させられない場合は、です。

また、現在は、ウィルスによる非常事態が政治的状況と合わさり、多くのお金をばらまく状況になっています。

現在の状況はそこで止まらないでしょう。

なぜなら、この政策は新しく出たものだからです。

レポーター

それでは、要約していただいた状況により、インフレーションが来ると推測してもよろしいでしょうか。

Ray Dalio

2つのタイプのインフレーションがあります。

私が説明します。

需要と供給のインフレーションがその一つです。

もし需要が製品の生産能力圧迫刷る場合、

労働力の不足、生産能力の制限など、

そうなれば価格が上昇します。

もう一つは、通貨膨張のインフレーションです。

こちらは、通貨・貨幣の価値が下がるために発生するインフレーションです。

1970年代のスタグフレーションを見ると分かりますが、

インフレーションは先程の2つのタイプ中、1つ目から来るのではなく、

2つ目のタイプのインフレーションから来る状況です。

このような状況であるので、人々が債券を所有することを望まなくなります。

私は、現金、債券を保有するのはクレイジーだと思います。

なぜなのか説明しますね。

もし、現在、

金融資産を現金、債券のような別の資産に移すのなら、

金融インフレーションを誘発する最初の要素になるでしょう。

言い換えると、投資家が他の投資先に移り、そちらの価値が上がると、

その富の効果はお金を獲得した人々が欲しがるものの価格に影響を及ぼします。

消費パターンによって、

高級マンションになる場合もあるでしょうし、

別のものになる場合もあるでしょう。

私は通貨インフレーションをより心配しています。

通貨防御の形のインフレーションで、

これが意味することは、

例えば、人々が債券が好きではないとしてみましょう。

そして、債券を売り始めます。

そうすると、債券の価値は下がるでしょう。

彼らは、マイナスの実質金利などの、そのような金利に対する提案も喜ばないでしょう。

そうすると、FRB・中央銀行は金利を上げないと行けない状況になり、

それは金融資産の価格と経済に悪影響を及ぼすことになるのです。

または、FRBが直接貨幣を発行して、これを買い取ることになります。

こうなると、通貨膨張のインフレーションに繋がります。

私が2つ目のタイプのインフレーションをより心配する理由がこちらです。

しかし、需要が製品は、私が考えるには、大きい原動力になりえると思います。

また、もう一つ強調したいことがあるのですが、

多くの人が、あれこれの個別銘柄を見ますが、

皆さんが見ていたのは、すべての市場のV字回復でした。

これは、負債とお金のダイナミックな減少のためでした。

それが、最も注目すべきダイナミックさです。

レポーター:

V時回復の低点は、去年のことでしょうか。

Ray Dalio:

はい。そうです。私の記憶では、4月5日か9日でした。

まったく同じことが、1971年8月15日にも起きました。

1933年3月5日の状況も同じです。

言い換えると、大きな衝撃で、お金の価値の側面から生じた大きなダイナミックです。

そして、それが新しいパラダイムでした。

以下省略

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